2番(蔵野恵美子君)                            
それでは、平成24年度一般会計予算、4特別会計予算、水道事業会計予算に賛成の討論を行います。

 平成23年度ですが、国においては、迅速な復興支援を初めとする各分野における改革が期待されているにもかかわらず、復興のめど、社会保障や経済対策などの行方はいまだ不透明です。また、行財政改革が進まない中での消費税増税論は、国民の政治への不信感を高めることになっております。国政への希望が見えないと言われる一方、地方分権の機運が高まる中で、私たち地方自治体の財政はどう進むべきなのか。多様な市民のニーズにどうこたえていくか。同時に、将来を見据えた持続可能な社会に必要となる施策は何か。武蔵野市として、ゼロベースで見直すべき部分はないのか等、改めて考え直さなければならない局面に来ていると思います。そういった背景から、今回の傍聴に当たりましては、市民の高い担税力に支えられた財源をいかに効率的に配分し、市民の信頼を得られるような予算編成となっているかを基本に臨みました。

 歳入に関しては、景気の動向による個人市民税の減少、固定資産税の減収により、全体としては前年度と比較して減収となっております。今後にかけてもリタイアする世代が多く、不景気とも相まって減少傾向は続くであろうと見込まれます。法人市民税の増収に向けた取り組みとあわせて、歳出の手綱もしっかりととっていただく必要があることを認識いたしました。

 今回の歳出の大きな特徴としましては、昨年の東日本大震災を教訓として、地域防災計画の見直しに654万円、固定系防災行政無線の増設に1,100万円、災害用トイレの整備に2,000万円、帰宅困難者対策に634万円。また、放射線対策として空間・土壌の放射線量測定、保育園・小・中学校の給食食材の測定、簡易型放射線測定器の市民への貸し出し、講演会などの開催等の啓発の放射線対策費2,143万円が新たに加わったことであります。

 2つ目は、上下水道事業の大型公共事業に大きく予算が充てられたことであります。ふだん目にすることのない地下の設備となりますが、武蔵野市においては、来る首都直下型地震対策としての観点からも、水対策は避けて通ることのできない大切な都市基盤整備であることから、しっかり取り組んでいただきたいと考えます。

 その他、各分野において幾つか述べますと、健康・福祉分野におきましては、一般質問でその重要性を述べさせていただきましたが、がん検診受診率向上事業、妊婦健康診査の拡充に力を入れ、食育講演会の実施、特定健康診査等実施計画作成という新規事業もあり、市長の述べられている健康・長寿のまち武蔵野に向けた具体的取り組みを確認することができました。ただ、審査の中にありましたが、災害時要援護者対策事業に関しましては、自治会組織が網羅されていない武蔵野市において、市としてのある程度統一されたマニュアルを充実させるべきであると考えます。私も、支援員として登録させていただいていますが、事前に支援する方の情報をどこまで把握し、災害時にはどういった支援をし、その方の安否をどこに連絡し、最終的にはいつまでに連絡していくかなど、はっきりとした市の考えを示した上で、地域ごとのマニュアルの必要性を感じております。いつ災害が来てもおかしくない昨今です。この点は、ぜひ早急に取り組んでいただきたいと強く要望いたします。

 子ども・教育分野におきましては、緊急待機児童対策事業の拡充として、賃貸物件などを活用したグループ保育室事業をゼロから2歳児を対象に実施すること、子ども家庭支援センター事業、子育て支援事業の拡充、特別支援学級の運営の拡充等、あらゆる子育て世帯に目を向けた保育・教育に向けた取り組みを評価いたします。また、審査の中でありました地域の学校、またはコミュニティスクールのあり方についての御答弁の中で、「地域の」というとらえ方の方向性、権限等の範囲について明確に理解できなかった部分がありましたので、今後も注目してまいりたいと思います。改めて申し上げたい点は、一般質問でも取り上げましたが、認可保育園と認証保育所の保護者負担格差を初めとする見直しと、公立小学生と私立小学生の学童保育の利用内容の格差是正であります。ぜひとも早急に利用者の公平性を確保する取り組みをお願いしたいと思います。また、学童開所の時間延長についても、他自治体の取り組み等を参考に前向きな対応をお願いしたいと思います。

 最後に、行財政分野についてですが、冒頭でも申し上げましたが、国の政治不信が高まる中、地方自治体でも、市民にとってわかりやすく、納得の得られる行財政のあり方が求められつつあります。初日の人件費及び総括の際に、何人かの議員から人件費についての質問があり、さまざまな視点からの御回答がありました。人材育成基本方針、適正な基本給与、職員数、超過勤務などの基準についても、市民も納得のいく基準、わかりやすい説明が今後、一層必要となってくると考えます。財政援助出資団体のあり方についても、同様と考えます。財政援助出資団体のあり方検討という新規事業も発足するということですので、あわせて今後も注目してまいりたいと思います。

 また、事務事業見直しの中で気になる点を申し上げますと、審査の中でもありましたが、見直しを行う事業に関しての議会・市民への周知のあり方についてです。新たに取り組む事業だけでなく、見直しをする事業についても、適切な時期に開かれた説明が必要であると考えますので、お願いしたいと思います。

 もう1点、気になりました点は、ひとり親家庭住宅助成事業の見直しについてです。見直しの必要性の理由として、本制度施行当初にはなかった子ども手当等の子育て世帯全体への経済的支援の充実が図られたという趣旨の記載がありますが、ほかの経済的支援との関連をもう少し詳しく分析し、その結果の公表をお願いしたいと思います。さらに、ひとり親家庭の貧困は、社会が生み出した貧困でもあること。また、景気の後退によって真っ先に打撃を受けるのは、こうした社会的弱者であること。そもそも、この事業には所得制限があること。都営住宅や福祉型住宅の募集には優遇措置があるものの、なかなかあきが出ないため、実際の入所は不可能に近い現状があることを十分に考慮した上での検討をお願いしたいと思います。現在、検討段階という御答弁ですが、引き続き注目してまいりたいと思います。

 以上、傍聴という立場でしたので、この場においてさまざま申し上げましたが、課題はあるものの、平成24年度予算の印象は、第五期長期計画の初年度として各事業を着実に実行していくための予算編成として、限られた財源を計画的に配分するということを基本にされていることを確認できましたので、全体としては了とし、賛成の討論といたします。