2番(蔵野恵美子君)                            
平成25年度一般会計と4特別会計の決算の認定について、賛成の討論をさせていただきます。

平成25年度は、第五期長期計画の2年目として「確かな未来へ 活力と創造性のある都市をつくる予算」と位置づけられましたが、今後、歳入が大きく増える見込みのない中で、扶助費が増えていく時代をどのように舵取りをし、この建設的な目標がどう実現されたのか、また、されていくつもりであるのかを念頭に置きながら審議に臨みました。

平成25年度は、歳入歳出ともに前年度を上回り、次年度への繰り越し財源を除いた実質収支額は、前年度より減少したものの、24億1400万円ほど黒字であったとあります。 歳入増の要因として、市税収入は、転入者の増加による納税義務者の増加、景気回復の兆しとして、総所得の増加による個人市民税の増、法人市民税は、高額納税法人からの納税額の増加があったとありました。

一方、歳出増要因として、障害者自立支援給付事業や保育サービスに要する経費などの扶養費が前年度比5億9000万円の増であったとあります。

最終的には黒字であった点は評価しておりますが、歳入歳出の要因を見ていくと、果たして次年度以降は今年度と同じようにはいかないのではないかと危惧をした質問をいたしました。 ご答弁では、景気回復による総所得の増加と法人税の増加は次年度も予想され、また、本市における生産年齢人口の減少は想定よりも遅くなる見通しとのことで、私ほど悲観的ではないことを確認させていただきました。

経常収支比率においても、過去最高であった昨年24年度の88.8%から87.0%と1.8ポイント低下し、多摩の各市と比較するともっともよい数字でありました。 以上の状況からも、すぐに財政危機が訪れるわけではありませんが、今後も増えていくであろう扶助費や、他自治体よりも一足先に訪れる公共施設の改修を考えますと、決して油断できる状況ではないと思います。

また、財政力指数がよくとも、肝心の市民サービスに反映していなければ、満足度には結びつきません。その結果、財政力を支える生産年齢人口が、サービス面での充実や利便性を求め、都心部へ異動することも懸念されます。

現状維持に終わらない、新しい活力のある事業を展開していくためにも、経常収支比率を下げる努力を歳入・歳出の両面から研究していただいたいと思います。同時に、限られた予算の中で、他市との連携などの視点を加えたサービスの向上も必要になってくると思います。数字の上の満足だけではなく、市民が実感できる満足を実現していただきたいと要望いたします。

では、審査内容ごとにいくつか評価と提案をさせていただきます。

まず、総括では、ほぼ全会派からもありました「情報・業務管理体制の見直し」について指摘せざるを得ないと思います。
保育園利用者情報の流出、あそべえ登録票の紛失、課税徴収ミス、議案の提出漏れなど大変残念な報告が相次いでおります。

報告を聞いておりますと、従来の管理体制では限界があるようにも思えます。市役所も、税金という市民の財産を預かっているという点では、民間と同じです。この際、個人情報管理や、コンプライアンス業務について、他自治体を視察し、もしくは、せっかく民間との人事交流事業がされているということですので、民間の手法を学ぶ機会を作るなど、体制の見直しと、構築をお願いしたいと思います。

「財政力指数は一流、情報管理は三流」などといわれることのないよう、真摯な対応をお願いしたいと思います。

次に総務費です。

一般公募、無作為抽出ワークショップに参加された市民が、少数ですがその後も継続して市政に関心を持ち、調整計画策定にかかわっているとのご答弁がありました。今後も地域活動に一人でも多く継続して参加していけるような様々な切り口での工夫や雰囲気づくりをお願いしたいと思います。

学習会・講演会に託児付という視点が常識になりつつあるといううれしいご報告もありました。今後も次を担う若い世代の参加と参画を期待し、積極的にお願いしたいと思います。

邑上市政の特色である平和事業について、今年度はDVDを作成し、図書館や 公立中学校に配布したとあります。是非、中学校での授業に活用していただ き、また図書館での展示の工夫などにより、多くの市民の目に触れるような取 組をお願いしたいと思います。

今後は歴史資料館での啓発も行いたいとのご答弁もありました。是非、小学校 低学年・中学年・高学年と段階に応じた啓発を研究いただき、平和の芽を育ん でいただけるものと期待しております。

次に民生費です。

平成25年2月末におきた吉祥寺強盗殺人事件を受けて、ハイティーンの施策に注目の置かれた年度であったと思います。今まで手が届いていなかったハイティーン施策の検討に着手された点を評価いたします。青少協地区委員会をはじめとする、市内のさまざまな地域資源を活用し、具体的な支援の強化につなげていただきたいと思います。
認可外保育施設入所児童保護者助成金の改定につきましては、@助成対象施設に、グループ保育室を加えたこと、A所得が少ない世帯に対して2万円から3万円と増額したこと、などについては一部、評価をしています。が、審議でも明らかになりましたように、減額となった世帯が予想を上回り45%となり、1660万円の不用額が生じたことを考えていただきたいと思います。支給がゼロとなった世帯は全体の約25%にもなりました。

将来を担う子どもを育てながら納税の柱にもなっている世帯に負担をお願いするという市の施策は、該当となった市民の静かな怒りを増大していることを認識していただきたいと思っております。

一方、待機児童ゼロに向けて、市はH25年度から、認可保育園、認証保育園、グループ保育など、大小様々な施設を作り、今回の決算には出ていませんが、H26年度において新設の保育所を合わせると定員数を加速度的に増加していることは大いに評価しております。

ただ心配をしていますのは、保育園運営に費用が必要であるため、子ども施策からなにか削減するという本末転倒なことにはならないよう、くれぐれもお願いしたいと思います。事務事業の見直しについては、全ての事業を対象に総合的に判断していただきたいと思っております。

学童保育に関しましては、土曜開所を本格実施とされたことを評価いたしますが、本格実施の根拠が不安定であり、保護者は土曜勤務に踏み切っていいのか不安な面もあるかと思います。要綱なりで本格実施の位置付けが必要であると考えます。また、審議の中でもありましたが、土曜日の職員の配置も一人ではいざという時にどうにもならないと感じます。本格実施に連動し職員の配置についても検討が必要であるということを要望いたします。

次に衛生費です。 太陽光発電システムを第一中学校に設置、27年度には全ての市立学校への設置が終わる見込みとなり、停電時の自立運転機能の付加も計画的に進んでいることを評価します。一方、多額の費用をかけて作成した「新たなエネルギー活用検討委員会報告書」にあった中央図書館周辺におけるエネルギーの利用が、「都道をまたいでエネルギー融通ができない」という理由で見込み違いとなったことは大変残念です。そのコンサルタント会社との契約を継続してよかったのか、研究成果を報告書として出さなくてよいのかという点にも疑問を感じます。いずれにせよ、数百万円の委託料を使って研究を進めた場合、その成果を市民に公表することを原則としていただきたいと思います。

現在、全コミセンや小中学校などの公共施設で実施している「電気家計簿」の結果についてHPに掲載されておりますが、見ていただいて効果が出るものでありますので、データの集積にとどまらず、各施設で比較できるようなグラフでの掲載や、施設でオンタイムでの見える化表示など見せ方に工夫をいただくことを提案いたします。市が取り組んでいる省エネ創エネの努力が、市役所の把握する電気量全体にどう反映しているのか、中学生にもわかるまとめ方をぜひ検討していただきたいと思います。

平成25年度は、クリーンセンターへの持ち込み手数料値上げにより、ごみ排出量を2,000トン以上減らすことができたことを評価します。とは言え、1日1人あたりごみ量は多摩地域で5本の指に入る多さであり、ごみ量・処理費用両面において、削減の議論を深めていただきたいと思います。

「こんにちは赤ちゃん訪問」「乳幼児健診」に関しましては、虐待を早期発見するための需要な網の目の役割にもなっております。未受診者へのフォロー・追跡は一連の連携体制のもとお願いいたします。この分野では、ほんの数人のもれが大きな事件・事故になる種類のものであることの再認識を要望いたします。

次に商工費です。

商業振興事業に関しましては、できる限り客観的な検証をお願いしたいと思います。
恒例行事であるほど、効果や成果がわかりにくくなることは他事業でも同様でありますが、成果を説明することで、多くの市民に受け入れられる行政分野であるということからもお願いしたいと思います。

また、駅前の商店街は、大型チェーン店が増え、個性のある個人商店が少なくなってきているという問題がありますが、駅を少し離れると、小さな坪数の こだわりのあるお店も開店されており、街に彩りを加えている傾向も見受けられます。
是非、こういった店舗にも目を向けた支援をお願いしたいと思っております。
また、平成26年10月1日よりスタートする「むさしの創業支援コーナー」にも大いに期待しております。

次に土木費です。 戸建て住宅の耐震改修が進んでいることを評価いたします。助成金を増額している効果かと考えますが、一方、「安全・賑わいのまちづくり促進型耐震助成」の執行額が昨年同様ゼロであることは、何か方法を変えるなりの検討が必要であると思います。

緊急輸送道路沿道建築耐震化推進事業では、改修まで至るものは微増でありますが、診断なり何らかのアプローチがあったものが、対象約100棟のうち平成26年9月12日時点で78%にまで進んでいるとの報告がありました。国や都の方針が出た際に速やかに対応するためにも、まずは現状を知っておくという視点は大切であると考えます。引き続きお願いしたいと思います。

次に、教育費です。

投票率の低下、就業意識の低下などの社会状況から、近年日本でも注目されている「シチズンシップ教育」については、予算もあまり必要とされない上に、重要な教育であるという点からも、様々な切り口で研究いただきたいと思います。

政治参加という視点から、夏休み子ども議会の開催など、見学にとどまらず体験型の取組など工夫をお願いしたいと思います。

平成25年度、10年ぶりに「子ども生活実態調査」を実施したことを評価します。「やる気が起きない」など心身の不調を訴える子どもが少なくない現状をみると、児童生徒を取り巻く環境にはまだまだ課題があると感じます。10年と言わず3年ごとに調査を行い、目の前にいる子どもたちに何が必要か、常に検討を続けていただきたいと思います。

武蔵野プレイスの接遇面を高く評価します。一方、プレイスと本庁の連携が見えないとの声があります。複合施設である武蔵野プレイスの評価は、来館者数だけではないはずです。地域の課題解決に結びつく企画や運営をより一層期待します。

奨学金に関しましては、日本において相対的貧困が増加しているといわれる中、利用者数が増えてないことが気になります。
市在住実績が1年から6か月と短縮されたことは評価いたしますが、申し込みを1年に1度からせめて半年に1度にするなど、実態にあった制度にしていただくことを要望いたします。子どもたちが経済的な心配をせずに学べる環境に貢献するものと思っております。

最後に下水道です。

 雨水浸透ます設置推進に、事業者の方たちの献身的努力があったことがわかりました。今夏、ゲリラ豪雨と浸水被害があったことをふまえ、雨水浸透施設の整備状況を、エリアごとに見える化した「水フローマップ」を作成し、雨水浸透ますなどの普及を一層進めるための誰にでもわかる情報提供をお願いしたいと思います。

以上、様々評価と提案をさせていただきました。
目標である確かな未来への土台作りに関しましてはおおむね確認できました。活力と創造性のある都市につなげていただけるものと期待し、賛成の討論とさせていただきます。